山の高さ、標高は「海抜」で表されます。読んで字のごとく「海面からの高さ」ですよね。これはしかし、建物の高さを表すのにはちょっと具合が良くないです。もしも海抜で表すとしたら、日本で一番高い建物は富士山頂の測候所になってしまいますからね。
その山自体の麓からの高さ、山登りをする人にとっては登山の対象になる高さを表す言葉として「比高」というものがあります。これで比べると、例えば五千メートルを超える氷河から立ち上がっているエベレストに対して、海の見える場所から立ち上がっている富士山は決して負けない高い山、という事になります。
なんか話がタワーから逸れてますが、脱線ついでにいうと、この比高が世界一高い山は北米大陸最高峰のマッキンリー(デナリ)だといわれています。
さて、そんなこんなで標高ではなく、日本一比高の高い(あーもうややこしいのでここから先は単に高さっていいます)マンションが、実は大阪にあります。
それがこの「THE Kitahama」です。
証券取引所で知られる大阪市中央区北浜に聳え立つ、地上54階建て209メートル、日本一高いレジデンスです。
まさにタワーマンションの中のタワーマンション。大阪市内でこれの次に高いのは、シティタワー西梅田の177.7メートルですから、飛び抜けて高いことになります。
ただし、残念ながらこれはマンションですので、一番高い部屋は当然どなたかのお住まいです。展望台はありません。下から眺めて楽しむしか無いんですね。
日本で一番高い部屋に住むのはいったいどんな人なんだろう・・・。なんて想像を巡らすのもまた、タワーの楽しみ方ですよね。